ステーブルコインUSDDとは？トロン基盤のUSDDがローンチ

トロン基盤のステーブルコインUSDDがローンチ

トロンチェーン基盤の新しい分散型アルゴリズムステーブルコインUSDDが5日、正式にローンチされた。

USDDというステーブルコインは、テラのUSTとほぼ全ての面で類似しており、トロンのトークンであるTRXとUSDD間の取引を通じて、その価格を米ドルの価格にペッグするよう設計されている。テラと同様、トロンは新しいステーブルコインを支えるために、ビットコイン（BTC）や他の暗号資産（仮想通貨）で100億ドルの準備金を設ける意向を示した。

トロンは4月21日、ステーブルコインUSDDをローンチする計画を発表した。発表によると、同ステーブルコインはBTTCクロスチェーンプロトコルを介して、イーサリアム（ETH）ブロックチェーンやBNBチェーンでも利用が可能となる。

ステーブルコインUSDDの仕組み

USDDは、アルゴリズムにより1USDD=1ドルの価値を維持するステーブルコイン。価格変動が裁定取引（アービトラージ）の機会を創出すると、トロン（TRX）を出し入れしてUSDDの価格が1ドルを維持するように機能する。

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具体的には、USDD価格が1ドル未満の場合は、ユーザー及びアービトラージャーは1USDDを分散型システムに送金することで、1USD相当のTRXを受け取ることができ、USDD価格が1USDを超える場合は、1USD相当のTRXを分散型システムに送金することで1USDDを受け取ることができるというものだ。

これにより、金融市場のボラティリティ（価格変動性）に依存することなく、USDDプロトコルは分散型アルゴリズムを介して、米ドルにその価値をペッグするすることを可能にした。

USDTやUSDCのように償還や管理・保管を中央集権機関に依存せず、アルゴリズム及び「Tron DAO（分散型自律組織）」が管理する。Tron DAO Reserveを設立した上、担保として扱うことになる。

UST預金に安定利回りを提供する「Anchor Protocol」のAPR（年換算利回り）20%を超える、無リスク金利APR30％を設定するという。

トロン創業者、ステーブルコインUSDDを語る

トロンの創業者であるジャスティン・サン氏は、USDDについて、「ビットコインのようなものになる」と主張し、ただしその価格は理論上、米ドルの価格と一致することになると語った。同氏とテラの創業者であるDo Kwon氏はともに、規制当局の干渉を受けにくいステーブルコインを作りたいと話した。

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サン氏は「暗号資産業界におけるステーブルコインは、ビットコインと同じように分散化させ、誰も手を出せないようにする必要がある」という。「今後5年から10年の間に、暗号資産は分散型ステーブルコインで決済されるようになると思う」と付け加えた。

これらのステーブルコインがどのように犯罪に対抗するのかについては、サン氏はChainalysisのようなデータツールを示唆した。同氏は「資産凍結がマネーロンダリングに対する有効な救済策とは考えていない」と指摘した。