チェーンリンク(LINK)とは?仕組みと特徴を解説|用語集

著者:c, dora
最終更新日:05/26/2022
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チェーンリンク(LINK)は「ネットワークの外のデータにアクセスできない」という課題の解決するために取り組んでいるプロジェクトです。本記事では、チェーンリンク(LINK)の仕組みや特徴などについて解説します。

チェーンリンク(LINK)とは?仕組みと特徴を解説

チェーンリンク(LINK)とは


通貨名(通貨単位) ChainLink(LINK)
最大供給量 1,000,000,000 LINK
公開日 2017年6月27日

チェーンリンクはブロックチェーンの外部にあるデータをブロックチェーン内部に提供する、Smart Oracleなどの技術を使用したシステム開発を行うSmartContract社が、コーネル大学やUCバークレーなどの教員が主導しているブロックチェーン専門の研究機関であるIC3と協力して開発しています。

コーネル大学のブロックチェーン研究専門機関が開発しているTownCrierというウェブサイトのデータを検索し、そのデータをブロックチェーンのスマートコントラクト(執行条件と契約内容を事前に決めておくことで、その条件に合致した場合に自動的に契約が履行される仕組み)に提供するシステムをチェーンリンクと組み合わせています。

 

チェーンリンク(LINK)の仕組みと特徴


チェーンリンクはWebアプリケーション、Paypal、API、銀行口座などの決済や市場データ、金融システムを、ビットコイン(BTC)イーサリアム(ETH)、HyperLedgerのスマートコントラクトと安全に監視可能に繋げる最初のミドルウェア(最低限に必要な基本的機能を提供するオペレーションシステム=OSとOSではできない機能を提供するアプリケーションの中間に入りデータ処理などを行うソフトウェア)です。

というのも、スマートコントラクトはオフチェーン(外部)のデータやAPIといった主要な外部リソースに接続できない外部接続性に欠如があるからです。

この状態をチェーンリンクが中間に入ることで、スマートコントラクトとオフチェーン(外部)にあるデータなどを繋げることができるようになります。

チェーンリンクは、分散型のオラクルであることが大きな特徴です。特定の企業や組織が運営していたり、情報源が限定されていたりすると仕組みはシンプルですが、そこが単一障害点になったりするリスクがあり、また仲介者に対する信用を担保する必要もあります。

複数の情報源からをデータを収集し、複数のノードによって運営されているチェーンリンクは、トレストレスで単一障害点がなく、より安全なオラクルだとされています。

RippleのILP(インターレジャープロトコル)と競合するのではないかと思う方もいらっしゃるかと思いますが、ILPは銀行の国際送金や取引の主体となる資産のやりとりを仲介する機能ですが、チェーンリンクのようにビットコインやイーサリアムのスマートコントラクトを外部データ、API、内部システム、既存の銀行決済システムに安全で瞬時かつ監査可能な形で接続することを可能にするものではなく、銀行間を繋げること、ドル、元、円などの価値を瞬時に安全に送金することが目的です。

またチェーンリンクのLINKトークンはチェーンリンクのネットワークで使用され、スマートコントラクトが金融システム、Paypal、Web、と繋がり、これらが持つそれぞれの決済がLINKトークンによってそれぞれのChainLink Node Operatorと決済することが可能となりLINKトークンはスマートコントラクトに直接提供されます。

 

チェーンリンクSWIFT


SWIFTが例年主催し、2016年のSibos(世界各国の金融機関の幹部や関係者が出席する国際会議)をきっかけにSWIFTと契約を結び、SmartContract社とSWIFTがチェーンリンクを使ってブロックチェーンの実証実験を成功させています。

そのSibosが2017年10月16日にカナダのトロントで開催され、同日に同じトロントで、Rippleと銀行とのブロックチェーンについての国際会議が開催されました。

SWIFT(国際銀行間金融通信協会)は世界各国の金融機関に金融メッセージ・クラウドサービスを提供し、あらゆる国際決済がSWIFTを通して行われています。

また、ブロックチェーン技術の可能性にも目をつけ、この技術が決済システムに組み込まれることでプロセスの効率を上げ、経済の活性化にも繋がることが期待されていました。

 

チェーンリンクのユースケース


上述したSWIFT以外にも、チェーンリンクには多くのユースケースがあります。

2019年にはGoogle Cloudと提携。その後2021年8月に、チェーンリンクのネットワークで、Google Cloudが提供する天気データが利用可能になりました。天気をもとにした予測市場や、農業向けの保険などをDeFi(分散型金融)で提供出来るようになる見込みがあるとして、注目を集めています。

これ以外にも、日本発のパブリックブロックチェーンを開発する「ステイクテクノロジーズ」が技術的な連携を行なったり、中国の国家ブロックチェーン・プラットフォームである「BSN(ブロックチェーン・サービス・ネットワーク)」がチェーンリンクのオラクルを導入するなど、ユースケースは現在でも増加しています。

 

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