暗号資産相場は軟調、NFTアセットの売り圧力を喚起
今日の暗号資産相場
27日の暗号資産(仮想通貨)市場は軟調で、ビットコインは前日比3.4%安の367万円(28,951ドル)と下落した。
26日の米国株式市場では、ダウ平均が前日比516.91ドル高(+1.6%)、ナスダック指数が前日比305.91ドル高(+2.6%)と続伸した。
売られ過ぎ水準にあったことに加え、当日の決算では、小売業の業績悪化懸念の後退を背景に、米景気の底堅さを確認するものとなった。
イーサリアム(ETH)市場
今回は、イーサリアム(ETH)市場が先導して下落する形となったとの見方がある。イーサリアム先物市場では26日、1億6000万ドル相当のレバレッジロングポジションがロスカット(清算)された。
1700ドル台は、21年3月以降の大幅下落局面でいずれも下値支持線となった重要ラインだ。この水準を割り込むと、前暗号資産バブルの18年1月の最高値である1420ドルが視野に入る。
Miles Deutscher(@milesdeutscher)氏は、ビットコイン建の「ETH/BTC」チャートが崩壊しつつあると指摘。市場占有率を示す「BTCドミナンス」の上昇に注意するよう呼びかけた。
金融市場のリスクオフ長期化でアルトコイン市場から資金抜けシグナルが加速しており、相対的にBTCが強くなっていることを意味する。
IntoTheBlockのイン/アウトオブザマネーアラウンドプライスモデルによれば、2021年の最安値付近である29,190ドル〜30,070ドルの間に出来高(需給)が集中している。
146万アドレスが900,000BTC以上を購入した価格帯であるが、5月12日の年初来安値25,370ドルを底割れた場合、パニック売りを引き起こすおそれがある。
イーサリアム(ETH)の場合、1ETH=730ドルのサポートライン(下値支持線)に1,331万アドレスの買いが集中している。
一方、最も大きなレジスタンスライン(上値抵抗線)は1ETH=2,550ドルにあり、この水準を抜けることが出来なければ本格的な上昇トレンド再来は難しいだろう。
アルトコイン
フィットネスアプリ「STEPN」関連銘柄のGreen Satoshi Token(GST)が前日比-31.6%、ガバナンストークンのGMTが前日比-38.6%と急落した。
中国当局の意向を受けたと思しき同国利用者向けのサービス利用停止措置発表が悪材料視された。中国ユーザーの保有するデジタルスニーカーなどNFTアセットの売り圧力を喚起し、需給悪化を招いたものと考えられる。
新たに開発されたBSCチェーンのエコシステムでは、5月以降に過熱感が強まっていたこともあり、毎週開催される運営のAMA(Ask Me Anything)における介入示唆を警戒した反動売りもみられた。
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