バイナンスとCZ氏、約1.5兆円顧客資金受領でSECから提訴へ
大手仮想通貨取引所のバイナンス（Binance）とその最高経営責任者（CEO）であるChangpeng Zhao（チャンポン・ジャオ、以下はCZ）氏が、約110億ドル（1.5兆円相当）もの顧客資金を受領した疑いで米証券取引委員会（SEC）から提訴された。SECは6月6日に、バイナンスUS関連資産の凍結を米国裁判所へ緊急要請した。
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顧客資金約1.5兆円を受け取った疑い
米SECが6日に裁判所への提出書類によると、バイナンスのCZ氏が手かけるイギリス領バージン諸島に拠点を置くオフショア取引会社Merit Peak（メリットピーク）は、同氏が深く関与しているKey Vision Development Ltd（キービジョンデベロップメント、インド洋の島国セイシェルで設立された会社）を通じて顧客資金を受け取っていたという。
米SECが裁判所に提訴した13件の告発には、バイナンスとCZ氏が、同氏が支配する別の取引会社Sigma Chain（シグマチェーン）とメリットピークを使い、顧客資金を会社資金と混ぜ合わせ、それらの資金を好き勝手に使用したと指摘している。
2019年から2021年にかけて、Merit Peak（メリットピーク）が受け取った資産は220億ドル（約3.7兆円）、その中でKey Vision Development Ltd（キービジョンデベロップメント）から受け取ったのは110億ドル（約1.5兆円）であることが提出書類でわかった。
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SECがバイナンスを提訴、資産凍結を要請
SECは6月5日、「web of deception：欺瞞の網」の運用の疑いでバイナンス及びバイナンスUSとCZ氏を提訴した。
バイナンスが利益をできる限り上げようとしたため、顧客資産と会社資金を混ぜ合わせたことで、顧客資産はリスクにさらされたとSECは主張している。
6月6日に、SECはバイナンスUS関連資産の凍結を米国裁判所へ緊急要請した。
バイナンス：自社プラットフォームを強力に守る
バイナンスはSECの提訴を受け、6月5日に自社のプラットフォームを強力に擁護することを自社の声明で明らかにした。
声明の中で、バイナンスやバイナンスUS、又はその他の関連プラットフォーム上のすべての顧客資産は安全であると強調した。
しかし、前述したSECの提出書類に関しては、バイナンスも広報担当者も回答していない。
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