仮想通貨Bonq、ハッキング被害を受け 被害額150億円超え
分散型自治組織BonqDAOのレンディングプロトコルであるBonqは2日、ハッキング被害を受けたことが分かった。
スマートコントラクトの脆弱性によりハッカーがAllianceBlockトークンの価格を操作できるようになり、AllianceBlockトークンの価格も80%近く急落している。
ブロックチェーンのセキュリティ企業PeckShieldの分析では、今回のハッキングによる損失は約1億2000万ドル(約155億円相当)となる。 BonqDAOとAllianceBlockは現在、トークン取引を避けるために積極的に流動性を排除しており、将来的に新しいトークンをエアドロップしてユーザーに補償することを約束している。
Bonq、ハッキング被害を受け
BonqDAOは2日朝6時頃、同プロトコルがハッカーによって攻撃され、ハッカーがAllianceBlock(ALBT)の価格を引き上げ、Bonqプロトコル上でユーロにリンクしたBEURトークンを大量に鋳造したことをツイートした。
その後BEURはUniswapで他のトークンと交換し、BEUR価格はほぼ0ドルにまで低下した。これがALBTの金庫の清算機構の引き金となった。
https://twitter.com/BonqDAO/status/1620908233761378304?s=20&t=YQGr6otXj6UOXPViEWFjaA
PeckShieldはツイートの中で、攻撃の原因について、ハッカーはまずBonqDAOのスマートコントラクトの予言マシンupdatePriceの機能を変更し、これによりwALBT(パッケージされたAllianceBlockネイティブトークン)の価格を操作し、著しく高い価格で大量のBEURトークンを鋳造することになったと説明している。
The @BonqDAO is exploited and its price oracle is manipulated to increase the #WALBT price. Here is the example hack tx: https://t.co/YPxXMr2nkf pic.twitter.com/XrzExHY6m1
— PeckShield Inc. (@peckshield) February 1, 2023
ハッカーはその後、約50万ドル相当のBEURをUniswapでUSDCに交換し、BEURの価格をほぼ0ドルにまで下落させた。この操作はさらに、ALBT金庫の清算メカニズムを引き起こした。 PeckShieldのツイートによると、この攻撃による推定損失額は約1億2000万ドルで、内訳はBEURが9800万ドル、ALBTが1億1380万ドルとなった。
The estimated loss of @BonqDAO hack is ~$120M: 98M $BEUR (was priced $1.1 -> $108M) and 113.8M $WALBT (was priced -> $0.1 at $11M). Now the $BEUR price is dropped by >30% and $WALBT dropped by >50%! https://t.co/z8XyBLgRxr
— PeckShield Inc. (@peckshield) February 1, 2023
BEURとALBTトークンの価格は短期間で急落し、BEURは最大34%下落し現在は0.85ドルとやや回復、ALBTは0.111ドルから0.023ドルと最大80%近く下落した。
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Bonq取引停止、改善策と解決策を検討
BonqDAOは一時取引停止し、復活に向けて解決策を検討している。
BonqDAOはツイートで、「他の保管庫は影響を受けず、Bonq取引は一時停止しています。 我々は、ユーザーが保管庫内のBEURを返済することなく、残りの担保をすべて引き出すことができるような解決策に取り組んでおり、明日の朝には公開される予定となっています」と述べている。
また、AllianceBlockとBonqの運営チームは、関連するすべてのパートナーを含め、現在、流動性を削除し、すべての取引所取引を停止しており、攻撃中にスマートコントラクトが侵害されたり攻撃されたりしていないことをツイートしている。
AllianceBlockはその後、ハッキング前のスナップショットに基づき、新しいALBTトークンを鋳造し、影響を受けたユーザーに新しいトークンをエアドロップする予定だ。
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