大日本印刷とSUSHI TOP、「推し活NFT」共同研究開発を発表
大日本印刷株式会社(DNP)と、トークングラフマーケティングを実践するSUSHI TOP MARKETING株式会社は、2022年7月にNFT(非代替性トークン)に関する業務提携を発表した。共同研究の第一弾として、ファンによる応援活動をブロックチェーン上に記録する「推し活NFT」のサービス開発をテーマに取り組みを開始。
今回の業務提携によって、コンテンツ事業者とファンをつなぐ新サービスの創出に向けた共同研究を推進。DNPの、リアルとバーチャル/デジタルとアナログ/モノづくりとサービスのハイブリッドな強みと、SUSHI TOP MARKETINGの、NFT配布やトークングラフマーケティングのナレッジを掛け合わせて、アニメ・マンガ・ゲーム等の知的財産を主な対象としたビジネスの創出を目指している。
共同研究の第一弾として、ファンによる応援活動をブロックチェーン上に記録する「推し活NFT」のサービス開発をテーマに取り組みを開始。「推し活NFT」は譲渡ができないNFTであるSoulboundトークン(SBT)の仕様で未来永劫無くならない推し活の記録となることを目指している。
業務提携のポイント
こうした強みを有する両社は今回、コンテンツ業界等のさらなる発展に向けて、業務提携を行う。誰でも参加可能なブロックチェーンである「パブリックチェーン」を利用して、コンテンツ関連のイベント参加や商品購入等に合わせて、その活動を証明するNFTをファンに簡易的に提供する仕組みやサービスの開発などに取り組んでいく。また、取得したNFTの数に応じて、リアルとバーチャル双方でファンが“特別感”を得られる仕組みなどを共同研究していく。
インターネット環境は、Webサイトと電子メールを閲覧する「Web1.0」から、スマートフォンやSNSの普及によって発信・交流する「Web2.0」に変わってきた。その中で、世界的な大手企業による個人データの集中管理や、Cookieの利用方法の問題などがあり、ブロックチェーン等の技術を利用した次世代の分散型インターネットである「Web3.0」が期待されている。DNPとSUSHI TOP MARKETINGは、この「Web3.0」時代に向けて、コンテンツとファンをつなぐ新しい価値を創出していく。
本業務提携による最初の取り組みとして、DNPが展開するクリエイター共創サービス「FUN’S PROJECT(ファンズプロジェクト)」に於いて、大人気クリエイターである藤ちょこ先生と久賀フーナ先生による対談企画にてファンによる応援活動をブロックチェーン上に記録するNFT施策を実施する。
トークングラフマーケティングとは
トークングラフマーケティングとは、ブロックチェーン上の公開情報から、生活者が所有するNFT(非代替性トークン)を確認し、その人の属性や趣味・趣向等を推測して、親和性の高いNFTの配布や企業の製品・サービスの訴求を行うもの。
この仕組みは、ブロックチェーン等の先端技術を活用して分散管理を可能にし、非中央集権的なインターネット環境を構築していく「Web3.0」の実現につながるものとして、世界的に注目されている。投機的な面が注目される傾向にあるNFTや仮想通貨だが、デジタルコンテンツの真正性の証明が可能なトークングラフの活用は暗号資産の実用的な手段として期待されている。
Soulboundトークンとは
Soulboundトークンとは、イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏が発表した譲渡不可なNFT。
「ソウルバウンド=魂に縛られた」という言葉の通り、NFT取得者は他者に譲渡できないことを前提としている。
これまでNFTは自由に売買できることが1つの利点とされてきたが、例えば学歴や資格などの個人に紐づく情報をNFTとして発行し、来るデジタル社会に於ける信用証明の手段として用いることが考えられている。
大日本印刷とSUSHI TOP
DNPは、印刷で培った多彩な表現技術やICカード事業等で培った高度な情報セキュリティ技術、安全・安心な情報プラットフォームの運用ノウハウ等を有している。
多様なパートナーとの連携も強化し、リアルとバーチャルの空間を融合させて新しい体験価値を創出する「XR(Extended Reality)コミュニケーション事業」などを展開。
アニメ・マンガ・ゲーム等のコンテンツホルダーとの関係も深く、各社のコンテンツの魅力を高めるとともに、コンテンツとファンや企業等をつなぐ新しいコミュニケーション事業の創出に取り組んでいる。
SUSHI TOP MARKETINGは、NFTの配布と企画に特化したトークングラフマーケティングの実践に注力。
音でNFTを配布する「Audio Shot」や、一度配布したNFTと親和性の高いNFTを新たに配布する「リターゲティング」のシステム提供などを通して、新しいマーケティング手法を確立していく。
また、2022年6月26日にAstar / Shiden Networkの活用・発展・促進を通した日本国内での事例創出を目的として設立された「Astar Japan Lab」の事務局会員としてAstarをサポート。
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