米FRB、報告書で「ステーブルコインの構造的な脆弱性」を警告
米連邦準備制度理事会(FRB)は、新たに発表した「金融安定化に関する報告書」の中で、ステーブルコインの構造的な脆弱性により、取り付け騒ぎが発生するリスクがあると警告した。
米FRBは9日に発表した「金融安定化に関する報告書」の中で、現在の金融システムにおけるリスク分野、特に資金調達について、ステーブルコインだけでなく、一部のマネーマーケットファンドや債券も取り上げている。
FRBの報告書の中で、「一部の種類のマネー・マーケット・ファンド(MMF)とステーブルコインは、流動性や透明性が依然として弱い。国内銀行の資金調達リスクは低いが、一部のマネーマーケットファンド、債券、ステーブルコインには構造的な脆弱性が残っている」と指摘した。
暗号資産(仮想通貨)市場や世界の株式が幅広く売られる中、総供給量で最大のステーブルコインの一つであり、アルゴリズムによるステーブルコインでもある「TerraUSD(UST)」が米ドルとのペグ維持に苦戦していることから、このタイミングでの同報告書は非常に注目される。
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FRBの研究者は、1月にステーブルコインのリスクとメリットに関する研究結果を発表した。特に、去年11月に大統領ワーキンググループがステーブルコインのリスクを抑えるための新たな法律を求める報告書を発表して以来、ステーブルコインのリスク規制は政策決定界隈で重要性を増している。
同報告書では、議会がステーブルコイン分野を対象として新たな法律を制定しない場合、金融安定監督評議会(FSOC)がステーブルコインの監督に乗り出す可能性があるとされている。
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