仮想通貨関連の違法事件、ロシアで急上昇
報道機関のイズベスチヤによると、サイバーセキュリティ団体のRTMグループに所属する研究者らが、違法な暗号資産(仮想通貨)マイニングや暗号資産取引所に関する事件まで種類は様々だが、21年の仮想通貨関連の訴訟は合計1531件だったことを示すレポートをまとめた。仮想通貨関連の法的活動がロシアで急増し、刑事・民事の両者で件数が急上昇している。
違法な仮想通貨マイニング事件が急増
違法な仮想通貨マイニング事件は急増しているようだ。仮想通貨マイニングは法的なグレーゾーンにあり、金融活動として認知されているわけでも非合法なわけでもないが、「アンダーグラウンドな」マイニング活動のために盗電したり公共の建物や施設に供給される電気を使用するケースがロシアでは増加している。
最近では、メンタルヘルスケア大手の施設長が自身の仮想通貨マイニングに使うために施設の電力を盗んだとして逮捕された。
RTMグループは、21年には、仮想通貨マイニング活動の一環として違法に電力を使用した9件の事件で、ロシアの個人と企業が6150万ルーブル(記事執筆時点で100万ドル超だが、21年にはより多額だった可能性が高い)を支払ったと記した。
違法な仮想通貨関連の訴訟
21年の仮想通貨関連訴訟のうち、954件は警察と検察が起訴した刑事事件で、その大半は違法薬物の取引に関連していた。マネーロンダリングに関する仮想通貨関連事件も多く、一部は違法な賭博組織に関係していた。
577件の民事訴訟のうち、大部分は「仮想通貨購入」の際の「不正利得返還を求める訴え」だった。多くの場合、ブローカー(あるいは偽ブローカー)が顧客に代わって仮想通貨を購入する際に水増し請求をしたという小規模詐欺訴訟のようだ。
記録されている738件の薬物関連事件では、犯罪者は「匿名性を保つ」ために「この支払い手段を用いて」いた、と研究者らは主張している。
民事訴訟のうち9%は破産手続きに関連するものだった。
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