NFT市場、EUマネーロンダリング規制対象になるか
NFT取引プラットフォーム、EUのマネーロンダリング規制対象
欧州議会の議員らは4日、NFT(非代替性トークン)取引プラットフォームをEU(欧州連合)のアンチマネーロンダリング(AML)規制の対象とすべきと改正案で発表した。
「緑の党」と「社会党」の議員も自己管理型暗号資産(仮想通貨)ウォレットとDeFi(分散型金融)をマネーロンダリングに関する規制案の下に置くことに賛成しているようだ。
EUは先週、仮想通貨企業にライセンスを与え、取引にIDチェックを課す新たな法案「MiCA(Markets in Crypto Assets Regulation)」に暫定合意した。だが欧州委員会は、銀行などもカバーできる詳細なマネーロンダリング手続きを残すことを強く望んでいた。
6月22日の文書によると、2つの党の議員が提出したマネーロンダリング規制の修正案は、NFTプラットフォームをEUマネーロンダリング規制下に「義務付けられた存在」にしようというものだ。
オープンシー(OpenSea)などのような人気NFTマーケットプレイスは、銀行、不動産業者、美術品取引業者、その他の仮想通貨プロバイダーと同様に、システム上の不正資金のリスクを評価し、新規顧客や疑わしい取引について本人確認を行う必要が出てくる可能性がある。
別のさらなる修正案は、DAO(分散型自律組織)と、規制対象の仮想通貨プロバイダーによって管理されていない「非ホスト型ウォレット」にマネーロンダリングチェックを課そうとしている。だがMiCA、そして資金移動規制と呼ばれるこれらの規則は、EU加盟各国政府の反対を受けて大部分が破棄された。
右派政党「ドイツのための選択肢」の議員が提案した改正案は、仮想通貨を法律の影響から守ろうとするもので、「人々がポートフォリオを多様化し、欧州中央銀行が引き起こすユーロインフレのリスクから身を守ることを可能にする」と主張した。
EUは、伝統的な金融業界で不祥事が相次いだことを受け、レンディング業者を管理する新しい機関の設置を含め、マネーロンダリングの枠組みを見直そうとしている。
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